「撃退じゃなく抹殺になっちゃうよ優華さん…。」
レーザーをライター代わりにしか使っていないエリーゼに安堵しながら直樹が言う。
「風呂が沸くまで少しかかる、食事にしよう。」
不意に後ろから沙織の声がして、直樹と優華が振り返る。
そこには大量の生きた魚を抱えた沙織が立っていた。
「さっきまで、そこにいたのに…いつの間に。」
「細かい事は気にするな。さあ、新鮮なうちに食べよう。」
「ご飯デ〜ス!!」
火を付け終えたエリーゼが笑顔で駆け寄る。
「いただきます。」
「いただきマ〜ス!!」
食事中の2人を見て、直樹と優華が立ち尽くす。
魚を生で食べているのだ。
今もなおピチピチと動いている魚を調理もせずに、むしゃむしゃと食べている。
「ヤッパリ魚は生がNo.1デ〜ス!!」
「生に勝る物はないな。」
「(この2人は無人島でも普通に生きていけるタイプだな。)」
笑いながら食べる2人を見て、直樹が心の中で呟いた。
