「はい?わけがわからないな…。まあ、何でもいいなら、ちゃんと学校に来いよ。」
「そんなことでいいのかい?」
沙織が少し首を傾げながら問う。
「もともとそう言いに来たんだよ。」
溜め息混じりに直樹が言う。
「ほう。」
じっと直樹を見つめる沙織。
「な、なんだよ…?」
「私は君に好意を持ったぞ。」
「あはは…。俺は殺意を持ったよ。」
笑いながら直樹が言う。
「しかし、いいのか?君が望むなら、この体を好きにしてもいいぞ?」
「望まないよ、そんなこと…。もっと自分を大切にしろよ。」
直樹が、さっきより深い溜め息を吐く。
「男が好きなのか?」
「なんでそうなるんだ…。優華さんも何か言ってや――――」
直樹が優華の方を見ると、優華がおびえていた。
「直樹さんは……男の人が…。まさか…そんな……。」
「違うよ!俺はちゃんと女の子が好きだよ!!」
慌てて直樹が弁明する。
「なら好きにするといい。」
シャツのボタンに手をかける沙織。
「いらねぇ〜よ!脱ごうとするな!露出魔か、お前は!?」
「やっぱり男の人が好きなんですね!?」
優華が涙目になりながら言う。
「なんでこうなるんだぁ〜!!!」
