牛乳と猫スーツ。




「突然変異で生まれたらしいが、本当はよく分かっていないらしい。ちなみに俺は犬じゃなくて狼だけどな。」





次狼が腕組みしながら言った。








「すいません。知りなかったとはいえ、失礼なことを……。」




深々と頭を下げる。






「気にするな。慣れている。」




ポンと直樹の肩に手を軽く叩く。







「次狼だ。よろしく頼む。」




「阿部直樹です。よろしくお願いします。」




お互いに握手する。







「君が直樹か、蓮から話しは聞いているよ。」




「次狼さん。私達、雪さんに言われて来たんですけど。」






「そうだったな。それじゃ、部室に行くか。」




4人で教室がある本館ではなく、特別教室がある別館に行く。







「部室って別館にあるんですか?」




直樹は次狼に聞いてみる。







「運動部はグランドの端に部室あるが、文化部はこの別館に集まってるんだ。でも蓮が去年、部活の自由化って言い出してから部室が足りなくなってきてな…。」





「部活の自由化…。学校紹介のときに言ってたな。」




半年前の事を思い出した。






「蓮のマニフェストの1つだ。これでアイツは同好会の連中の票を勝ち取ったんだ。」





「そんなに魅力的だったんですか?」





「確か…、1人でも同好会を作ったり、部費を与えたりするって内容じゃなかったっけ?」




と、彩華が言った。