「そうだっけ?覚えてないな〜。」
「姉さん、半分寝てたもんね。」
優華が笑いながら言う。
優華も交えて直樹達が話をしていると、放送が鳴る。
『4時より、グラウンドにて生徒によるライブを開始いたします。出場する生徒は集まってください。』
「ライブだって、見に行こうよ〜。」
店に来ていた他の生徒が会計をして、足早に出て行く。
「蓮、用意できてるか?」
厨房から出てきた次狼が、ウエイター服のネクタイをきちっと直しながら厨房の奥にいる蓮に聞く。
「アレどこに置いたっけ?」
「あ、姉さま、アレなら雪さんが昼に持って行ってくれましたよ。」
優華が奥にいる蓮に言う。
「そうか、それならいい。行くか、次狼。」
厨房から蓮が出てくる。
「姉貴達、どこ行くの?」
「ん?ライブだ。」
【グラウンド・中央】
すでに大勢の人が集まり、何組目かのバンドがステージで歌っていて、すごい盛り上がっていた。
