牛乳と猫スーツ。




【旧館・ねこねこ団の部室】




ドアの前には『ねこねこ喫茶』と書かれた看板が置かれていた。





「ほれ、メニューだ。水はセルフだからな。注文決まったら言え。」





「(ツンデレ喫茶の方かぁ〜!って、この人の場合ツンしかねぇ〜!!)」




直樹が心の中で叫んだ。






「はぁ…はぁ…。バッチリだ、蓮。サイコーだ!」




菫が鼻血を出しながら萌えていた。







「よくわからんな。接客とはもっと丁寧な言葉使いをするもんだと思うが。」





「コレでいいんだ!はぁ…コレこそ本来の接客…はぁ…この調子で、もっと私を萌えさせ…いや、お客様をお迎えしよう!」




ガシッと蓮の肩に手を置き、鼻血をドバドバ流しながら菫が言う。







「鼻血つくから離れろ。」



そんな菫を引き剥がす蓮。






「ちょっと菫!蓮に変な接客を教えないでよ!!」





「はぁ…私の楽しみを…はぁ…邪魔を…はぁ…するのか?いくら…はぁ…雪でも容赦は…はぁ…しないぞ!」




教室の端で、雪と菫のバトルが始まったが、すでに大量の血を失っている菫に勝ち目はなかった。





口にガムテープ、椅子に鎖で縛られ、反省中と書かれた板を首からさげている菫が教室の隅に放置されていた。






蓮は、雪に接客の説明を初めから教わっていた。





「すまないな、騒がしくて。」




次狼が水を持ってきてくれた。



「もしかして会長、朝からあの調子だったんですか?」





「ああ、雪は午前中にクラスの店番してたからな。その隙に菫がやりたい放題だ。」