『おいおい、死に急ぐもんだぞコレ…。』
「あ……………。」
柴田の脳裏に悠斗の言葉がよぎった。
「気にするな。お前達はただ、命より金を選んだだけだ。」
「ギィャャャ〜!!」
……………………。
……………。
……。
【文化祭当日・午前6時、1年2組の教室】
彩華と悠斗、写真部三名がいた。
「本当にこれで許してもらえるんでしょうか?」
柴田が彩華に何かを入れた封筒を渡す。
「うん、いいよ〜。」
「まさか、直樹の写真でいいなんてな…。一緒にいること多いんだから、いくらでも撮れるだろ?」
悠斗が休憩所用に用意した長いベンチに寝ながら言う。
「撮れたら苦労しないのよ!とりあえず、これで水に流すから。」
そう言って、彩華が教室から出て行った。
「あの2人…進展してないな…。」
「阿部って微妙って言うか、かなりニブイからな。」
川口と山田が言う。
「平行線か…。柊もいるから三角関係か?大変だな〜、直樹。」
【男子寮・直樹と悠斗の部屋】
「ハックシュン!!うう…風邪か?」
直樹がベッドから跳ね起きる。
「まだ6時じゃん……。寝よう。」
布団の中に潜り込む。
こうして、この事件は幕を閉じた。