【新館付近】
直樹が悠斗達を見つけ、追跡していた。
「悠斗、止まって!」
「いくら直樹の頼みでも、それはできねぇ!」
振り返らずに悠斗が言う。
「今なら半殺しくらいで済むよ?」
「だから嫌なんだぁ〜!」
数分間走り続ける2人。
そして悠斗達が角を曲がると、そこには真里香がいた。
「大人しく捕まりなさい!!」
両手に付けたグローブから出たワイヤーが悠斗達に襲い掛かる。
「行け、柴田!」
悠斗が柴田を投げ飛ばし、ワイヤーは悠斗に巻き付く。
「しまった!」
「真里香、俺が行く!」
悠斗の後ろから直樹が走ってきた。
「ごめん、任せたわ!」
直樹が頷き、柴田を追って走って行った。
「さあ、大原悠斗。やっと2人っきりになれたわね…。」
ワイヤーぐるぐる巻き状態の悠斗を見下ろしながら真里香が呟く。
「ふっ、なんだよ?さては俺に愛の告は―――――グベッ!?」
真里香が悠斗の顔を踏みつける。
「アンタが首謀者でしょ?特別に風紀委員会特別更正プログラム柊スペシャルをし・て・あ・げ・る・わ!!」
ぐりぐりと靴を、悠斗の顔にめり込ませる。
「グギャャャ〜ッ!!」
悠斗の悲鳴が響いた。
