「ゴキブリがピカッて光ったんだよぉ〜。」
泣きながら彩華が言う。
「よしよし、かわいそうに…。怖かったな、もう大丈夫だ。」
彩華の頭を撫でて、落ち着かせる。
「直樹、何があったんだ?」
蓮が彩華と直樹を椅子に座らせて、さっきの出来事を聞いた。
「あいつら…彩華まで……。」
話を聞き終わると、ゆらゆらと会長席にある放送マイクに近づく。
カチッとマイクのスイッチをONにする。
「風紀委員に連絡する。全員戦闘準備して中庭に待機、風紀委員長は生徒会室に来てくれ。」
言い終わると、スイッチを切る。
「風紀委員会を勝手に使っていいんですか?」
「この学園の風紀委員会は生徒会長直属だ。例外を除けば、私以外使えないんだよ。」
コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
「入っていいよ。」
「失礼します。」
蓮の許可を得て、真里香が入ってきた。
「風紀委員長、柊真里香です。内容は写真部関連でしょうか?」
「ああ、また被害を出してしまった…。」
蓮が彩華の方を見て、真里香もその方を見る。
