「私は優華の付き添いでたまに行くよ〜。優華が買い物してる間は、私はゲームセンターとか雑貨屋に行ってる。たまにゲームや商品見るのに夢中になって、優華を困らせちゃうけどね。」
子供のように舌をペロッと出す。
「直樹くんは、ゲームセンターとか行かないの?」
「拓也とたまに行くかな。悠斗と行くと、バッティングセンターに行くことが多い。」
悠斗と行くと必ずスポーツ関連の店に連れて行かれる。そんな話をしながら歩いていると、商店街に到着した。
彩華について行くと、そこは商店街の端の小さなビルの2階だった。
「すいませ〜ん。」と、言いながらドアを開ける彩華。
「ん?彩華ちゃんじゃないか。」
奥から、眼鏡をかけ、スーツを着た優しそうな人が出てきた。
「おや?今日は2人かい?」
「阿部直樹くんだよ!」
どうもと軽く頭を下げる直樹。
「僕は橋本浩助(はしもとこうすけ)、よろしくね。今日は何かな?」
「おっちゃん!報酬の回収に来ました〜。SSCと書類ね。」
「そうだったね。うん、確かに。ちょっと待っててね。」
彩華にSSCを返し、書類を持って奥に行って、すぐに戻ってくる。
「はい、これが報酬ね。」
アタッシュケースを彩華に渡す。
