先程までいた場所を見ると、黄色組が直樹達に向かって走っていた。
「黄色組って誰か強いヤツいたっけか?」
「…黄色組は5組と7組だけど。」
「ん?5組って確か…。」
直樹は嫌な予感がした。
キャーキャーと女子の声が大きくなってくる。
「フフフ。美しい女の子の歓声を背に、村瀬総一郎が君達を倒してあげるよ。」
村瀬だった。
「なんだレッドか…。」
悠斗が溜め息を吐く。
「…そういえば村瀬がいたな。」
「嫌な予感がしたんだよな…。って、囲まれてる!?」
いつの間にか黄色組の4騎に囲まれていた。
「僕はこの日のために、血の滲む特訓をしたんだよ。」
そう言って、村瀬がどこからともなくサッカーボールを出す。
「必殺!バーニング・オーバーヘッド・キック!!」
村瀬が空中に飛び上がり、ボールを蹴る。
「ひねりが足りないと思うよ。こうやって蹴った方がいい。」
直樹はジャンプし、体をひねって、ボールを蹴り返す。
「ぶぎゃあ!?」
村瀬の顔面にボールがめり込み、そのまま地面に落ちた。
「あ…やりすぎたかな?」
村瀬が倒れたのを見て、他の3騎が突撃してきた。
「…よし!これだけ近付いたなら…アレをやろう!!」
