悠斗が振りかぶって、全力で直樹を投げた。
カタパルト、そのまま投石機の意味である。
「うわあああ〜っ!?」
悠斗に投げられて、相手の棒に向かって飛んでいく直樹。
「直樹!そのまま行くと、頭からぶつかるぞ〜!体を回転させろ!!」
「むちゃくちゃだよ…。やるしかないか。」
直樹は悠斗に言われて体を回転させ、その勢いで棒の先を蹴り、そのままぶら下がる。
バランスを崩され、先端に体重をかけられた棒を止めることはできずに倒れた。
同時にピストルが鳴り、決勝戦は赤組と青組の戦いとなった。
「さて、決勝戦だけど…。次もカタパルト?」
「…青組にはカタパルト見られてるはず…。新しい作戦を考えないと。」
拓也が考え込む。
「次は俺の作戦でいこうぜ!」
悠斗が無駄に自信満々で言った。
決勝戦の合図が鳴り、またもやみんな走り出す。
「で、悠斗。作戦って?」
「まあ、慌てんな。直樹と拓也はここで待っててくれ。」
悠斗に言われ、スタート地点で待つ2人。
「まったく悠斗は何考えてんのかな?」
「…まあ、どうせ意味ない作戦じゃないかな。」
直樹が拓也と話していると、悠斗の声が聞こえる。
「お〜い!いくぞ〜!!」
