『さあ、注目選手の神崎優華の登場だぁ〜!!楽しみですね!』
成美が隣の2人を見る。
『このポテチ、美味しいネ〜。』
『俺の好きな、のりしおだからな。』
2人は解説席でポテチを食べていた。
パンとピストルが鳴り、優華達が走り出す。
『おお!速い、速いぞ、神崎優華!流石は会長の妹か〜!?』
綺麗なフォームで、優華がトップを走る。
『もぐもぐ…妹なんて関係ない。もぐもぐ…あの子の努力の賜物(たまもの)だ。』
いいことを言っているが、ポテチを食べながら言うのは止めてほしい。
トップで中間地点に着き、紙を取る。
「…………………。」
優華の少し困った顔をするが、直樹達の方に向かって走り出す。
「ゆ、悠斗さん!一緒に来てもらえますか?」
「俺を呼ぶってことは…頼れる人、筋肉質な人だな!」
「は、はい…。」
優華が悠斗と一緒に走り出す。
「優華のあの顔は…何か言いにくいことがあるときの顔だ〜。」
「へぇ〜。流石は姉ね、妹の顔見てわかるのね。」
彩華と真里香の話を聞いていると、拓也が直樹の肩を叩く。
「…優華の紙に書かれていたのって…。」
「ああ、恐らく…。」
