「そろそろね…。」




腕時計を見ながら雪が呟く。






「何か飲む?たしか牛乳あったわよ。」





「はい?今戦闘中ですよ!?」




直樹の言葉を聞かずに、雪が生徒会室に入って行った。







「ちょっと雪さ――――――あれ?」




雪を追いかけ生徒会室に入ったが、ある事に気が付く直樹。







「会長がいない…。」




そこに蓮の姿は無かった。






「これかけて。」




雪は直樹にサングラスを渡す。





「なんで夜にサングラス?」





「いいからいいから。」




言われるまま、サングラスをかける直樹。普通に真っ暗だった。






「2階OK。」




いつの間にかサングラスをかけていた雪が言うと。





『1階も大丈夫だ。』




インカムに菫の声が聞こえる。




その後に、廊下に何かが転がる音がして、見に行ってみると、ドアの前にはソフトボールくらいの黒っぽい球体が落ちているのを月の光りでギリギリ見えた。






顔を上げて見回してみると、左右の廊下から敵が走ってきていた。




武器を出そうとポケットに手を入れようとしたとき、窓がシャッターのようなもので閉まり、足元からカチッと音が聞こえ、次の瞬間には球体が強烈に光り、サングラスをしていても眩しかった。




数秒で球体から光りは出なくなった。