牛乳と猫スーツ。




とっさに2人を庇うように直樹が前に出るが、ベルトを優華に掴まれて、後ろに引っ張られた。




不意に引っ張られたのでバランス崩しながら後ろへ倒れていく直樹。






目の前にはマト◯ックスをしていた彩華がいた。





「およ?」




極限まで反り返っている状態で、彩華が顔をこちらに向ける。







「まだやってたの!?」





直樹は彩華の腕を掴んで引き寄せ、もう片方の手を彩華の体に回し、位置をかえて彩華が廊下にぶつからないように、自分の体をクッションにする。




倒れながら優華の方を見ると、刀で弾丸を弾いていた。






なんとか目で追える速さなので、菫よりも少し遅いくらいだが、それでも十分速い。




敵は全員で攻撃したが、息を乱さずに弾丸を弾く優華を見て、戸惑っていた。






彼女のお気に入りのドクロの装飾が、月の光りに反射し、一瞬だけ笑って見えた。







『出番だ、ビショップ。』





インカムに蓮の声が聞こえたと同時に、敵が次々と倒れていく。




数秒で先行部隊の全員が倒れた。





「狙撃…。もしかして俺たち囮ですか、会長!?」