「神崎!」
蓮に気づいた、その女の子が早歩きで近づいてくる。
「よくも森の警備システムを破壊してくれたわね!」
茶髪のショートカット、目はキリッとしていて、瞳は淡い黒色だ。
「お前の案か……まあ、前回よりは楽しめたよ。」
「会長と幼馴染みだからって、好き勝手しないでっ!」
そう言って、女の子は怒って歩き去った。
「誰ですか?あの人は…。」
「副会長の結城薫(ゆうきかおる)。麗花と違って融通がきかないタイプだよ。」
そして学園に戻った2人。
【部室】
他のメンバーが帰ったようで、会長と2人で荷物を取りに来た。
「あれ?」
ふと、あるものが無い事に気づく直樹。
「どうした、直樹。」
蓮が鞄を持って歩いてくる。
「生徒手帳が無い…。セントリーに落としてきてしまったかな?」
「麗花に電話してやるよ。」
ケータイを開き、窓際に移動して電話をかける。
しばらくして、ケータイをポケットに直し、戻ってくる。
「ちょっと問題発生だ。」
………………………。
……………。
……。
午後11:50分。
ねこねこ団のメンバーが新館の生徒会室に集まっていた。
なぜ集まっているのかと言うと。
