「あれはまさに、古代人の血が目覚めたヒロインのようじゃねぇか!!」



いつの間にか悠斗が後ろにいた。







「古代人って…うまい具合に濁してるけど、わかる人にはバレてるよ、悠斗…。」





「そうか?槍と盾が無いから大丈夫じゃね?」





そんな話をしている間に、彩華が綺麗なクロールで200メートルを泳ぎ終えて、プールサイドに上がっていた。









「今度から私のことは、魚人と言いなさい!」





笑顔でピースをしながら彩華が言う。





恐らく人魚と言いたかったんだと思うが、あえて訂正はしないでおこう。






〈彩華はスイマーのスキルを再修得した。〉




〈彩華は魚人の称号を得た。〉





この後、また泳げるようになった彩華に付き合わされ、みんなが閉館まで泳いだのは言うまでもない。