「お〜い、混ぜてくれ――――って、何してるの?」
真里香とエリーゼがプールの中で、ビーチボールをしていたが、彩華はプールサイドで優華に引っ張られているが、プールに入るまいと抵抗していた。
「嫌だぁ〜!浮き輪も無いのに入れない!せめてビート板持って来てぇ〜!!」
「大丈夫だから、姉さん!足着くから。ビート板は泳ぐときに使う物でしょ!」
強気な優華を見るのは初めてかもしれない。
「Oh!ナオキ、一緒に遊びまショウ〜!」
「それより、あの2人は何をしてるんだ?」
「あの子は泳げないのよ。いつもビート板と浮きを付けて、泳いでるの知らない?」
「そう言えば、見たことあるかも。」
てっきりネタかと思っていた直樹。
「(しかし、会長に似て運動神経はすごいはずなんだけど、まさか泳げないとは…。)」
そんなことを考えていると、急に暗くなる。雲で太陽が隠れたんだろうと思い顔を上げると、彩華が飛んでいた。正確には優華に投げ飛ばされていた。
目の前でかなり大きい水しぶきが上がる。