「…優華!今すぐ階段に配置している人たちを戻せ!!」
「えっ!?は、はい!」
優華が連絡を入れ終わると同時に5組の本陣から雄叫びが聞こえた。
「ご、5組が来た〜!?」
「落ち着きなさいって!男でしょ!!」
階段を警備していた人たちは、なんとか拠点に戻った。しかし拠点の隊長である真里香が落ち着けようとするが、仲間はパニック状態になっている。
「…援軍を出そう!あの状態じゃ、すぐにやられる!」
拓也の言葉に、何人かがドアを開けるが、同時に敵の弾が飛んでくる。
「うわぁぁ!?」
突然の事に驚き、すぐにドアを閉めた。
「…端の教室特有の廊下に対して正面入り口があだになった。これじゃあ、援軍を出せない…。」
ドンと机に拳をぶつける拓也を横目に、俺はインカムをつけて、武器の入った段ボールを漁る。
「はい、直樹くん。これでしょ?」
彩華に武器を渡される。デザートイーグル。今となっては使い慣れた直樹の銃だ。
「ありがとう、彩華さん。」
段ボールからマガジンを3つ取り、ポケットに入れる。
「行くんでしょ、助けに。」
