色々話しているうちに新音楽室に到着。





「それにしても、モデルガンから模造刀、工作道具まで…。やりすぎでしょ会長。」





教室には、いたるところに武器が入ったダンボールが置かれていた。






「…これだけ弾があるなら、籠城できるね。でも攻勢にでるなら、陣地を増やしていかないと…。」





ルールその1。




空き教室、または敵がいない陣地にはフラッグを置くことができる。フラッグは初めは4本支給されており、敵のフラッグを奪い、色を変えれば自分たちのものにできる。本陣の移動は、敵本陣のフラッグ1つにつき一度だけ有効。






「…でも陣地の増やしすぎはよくない。クラス全員で30人、最初のフラッグで陣地を増やせば5つ。つまり1拠点に6人、戦力が分散しすぎる。よく考えて使っていこう。」






午前10:00。大会開始のチャイムが鳴る。
ものすごい声と共に、欲に溺れた獣達が校舎に放たれた。




近くで聞こえる銃声。不気味な笑い声。欲は人を獣に変えてしまう。







そしてその獣の牙が友を襲う。






「ぐはぁっ!!」




悠斗が直樹を庇い倒れる。






「しっかりしろ、悠斗!すまない俺のために…。」





「へっ…気にすんじゃねぇよ…。しかし…今のダメージでやられちまった…。」




「大丈夫だ!本陣に戻れば回復できる!」




悠斗の手を引っ張ろうとするが、払われる。