直樹の隣でさっきまで泣いていた他の組の女子が、「12人倒せば買えるわ…。」とか言っているし、明らかに挙動不審な人もいる。







「ああ、そうそう、まだ言っていない事がある。生徒会の事だ。書記を倒せば50ポイント、副会長は80ポイント、俺を倒せば200ポイントだ。ついでに俺を倒せれば次期会長になれるから。」





すごいポイントだった。





【教室】




6限目はクラス全員で大会の対策を話し合う時間だった。委員長と副委員長が前に出る。





このクラスの委員長は優華だ、わざわざ前に出てから一礼する姿を見て、本当にあの蓮の妹なのだろうかと思えてしまう。ちなみにその姿を隣で見ている副委員長は直樹だ。






「それでは始めにリーダーを決めたいと思います。リーダーになりたい人、推薦したい人がいる人は挙手をお願いします。」




教室が静まり返る。







「まあ、そうなるよな…。」と呟く直樹。





リーダーは敵から一番狙われるし、クラスを引っ張って行かないといけない。体育会系が集まっているクラスなので、戦力は申し分ないのだが、頭脳派が少ない。いても引っ張っていくほどのリーダーシップがないのだ。




「…意見があるんだけど。」




拓也が手を挙げる。どうぞと優華が言って、拓也が立つ。