この日から数日の間、村瀬は学園を休んだ。







【月曜日】





昨日は新作のゲームを買いに行って、そのまま直樹と悠斗と拓也の3人は遊んだ。





昼休みに教室で遊ぶために、鞄にゲーム機を入れ、悠斗と一緒に直樹は教室に向かうと、廊下に女子生徒が集まっていた。その騒がしい中心にいたのは、やはり村瀬だった。







「心配してくれてありがとう、僕はもう大丈夫だよ。」




すごいファンの多さで廊下が歩けないほどだったが、悠斗が割り込んで歩いていくと後ろに道ができるので、楽に進める。





ちょうど真ん中くらいで悠斗が止まる。急に止まるので、直樹は悠斗の背中に顔をぶつけてしまった。






「キミ、女の子を押しのけるなんて、酷いことするね。僕が羨ましいからって、そんなことしちゃいけないよ。」





どうやら村瀬と会ったようだった。







「そりゃあ、すまなかったな。そうそう、この前頭突きして悪かったな、顔に当たっちまったから休んでたんだろ?大変だな、ヒーローは。」





そう言って、悠斗はまた歩き出す。







「この前は背負い投げしてゴメンね。これからも平和のために頑張って。」




直樹もついでに言って、悠斗の後を追いかけて行った。







「まさか、あの戦闘員は…。」




村瀬は震えながら小さく呟いた。