「あれ?意外に弱い…。」
「…決めつけるのは早い、悠斗が無駄に頑丈なだけかもしれないし。」
「お前ら!俺を武器にするんじゃねぇよ!!」
悠斗が立ち上がって怒っている。
「よし、次は直樹だ!嫌とは言わせねぇぞ!」
悠斗に背中を押され、村瀬の前に出される。
「こうなったら、必殺技だ!」
村瀬がブレスレットを操作すると、いきなりサッカーボールが出てきた。
「必殺!バーニングシュート!!」
村瀬が蹴ったボールに火がついて飛んでくる。
「よっと。」
体を反ってボールをかわす直樹。
「な、なにぃ!?バーニングシュートが!!?」
ボールをかわされ、村瀬がショックを受けている。
「やるじゃねぇか、直樹!」
「…見事。」
後ろで2人が拍手をしていた。
「(会長のむちゃくちゃな攻撃より遅いからな…。)」
怒った蓮から逃げているうちに、直樹は強くなっていたようだ。
「クソッ!ならば、接近戦だ!」
腰にある短い剣をとり、村瀬が走ってくる。
「(普通はビビるけど…菫さんの黒刀と殺気に比べたら、おもちゃみたいだ…。)」
村瀬の攻撃をかわし、つい背負い投げをしてしまった。
