太陽やセミ達が恒例のお仕事を本格的に始めたころ、我が学園の終業式が始まり、1年目の一学期が終了した。




終業式から数日が過ぎた学園には、朝から昼は部活動の活気のある声や音が聞こえるが、夜は静かだった。






夜が静かなのは普通のことであるが、直樹がこの学園に入ってからというもの、数日に一度は夜中のイベントや悠斗との朝までバカ騒ぎ的なモノがあったわけで、こんなにも静かな夜が続くのは初めてだった。




この辺で、みなさんは疑問を持たれていると思う。なぜ直樹は実家に帰らずに学園にいるのだと。






その疑問を解決するためには、終業式の二日前のことを話そう。






その日は休みで、直樹は朝方まで悠斗と部屋でボーリングをしていて(三回ほど寮長に怒られた)、起きるのは昼過ぎの予定だったのだが、ケータイの着信音で起こされてしまった。





それは彼の母親からの電話だった。







「はい…。何、母さん…。うん…、うん……。だから何?―――――――――はぁ!??」





そして10分後。






直樹は生徒会室にいた。