「…このバカに任せたら、どんなことさせるかわからないしな。」
自分の隣に座る悠斗を、じと〜っとした目で見る拓也。
「ホントよね〜。」
直樹の隣でカフェラテを飲む遥がいた。
「つ〜か、なんでテメェがいんだよ、腹黒っ!!」
身を乗り出して、遥を指差す悠斗。
「細かいこと気にするんじゃないわよ。ハゲるわよ?」
フッと軽く笑いながら言う。
「…えっと。生徒会の神谷遥さんだっけ?」
「ええ、あなたは黒木拓也ね。1年の頃はこの3人でバカなことやってた。そしてあなたが頭脳。資料を見る限りじゃ普通の生徒なんだけど、爪の隠し方を知っているようね。」
「…君の演技には負けたよ。」
2人は互いに目を見合う。
「直樹。こいつ委員会に入れた方がいいわ。」
腕組みをして、微笑みながら言った。
「え?でも、それじゃ危険に巻き込―――」
「…いいよ。裏のことは理解している。」
その言葉に直樹と悠斗は驚いた。
「…それは後にして、今は直樹の恋だろ?で、誰を好きになったんだ?まあ、おそらく彩―――」
「蓮さん。」
しばらく沈黙が続いた。