どこまで続いているのだろうと掘り続けてみると、以外に低い位置に底があります。




なぜこのような、まったく関係ないことを言っているのかというと、今朝の話をしなければならない…。







17日。10時21分。



休みの日なので、直樹は遅い朝食を済ませて部室に行こうとするときに、悠斗に捕まった。






グラウンドの隅に連れてこられて、スコップを渡される。







「何コレ?」





「スコップだよ。集中力を鍛えるために、穴を掘るんだ!」





「どうして俺まで?」





「俺はちょっと離れた所で掘るから〜。」




そう言って、悠斗は2、3メートル離れた場所で掘り始める。







生徒会役員の大きな会議があるので部活は休みとメールがきたので、今日は悠斗に付き合うことにした直樹。






そして今、穴を掘っている最中である。





額の汗を拭い、ケータイで時間を見る。1時42分。朝食が遅かったから空腹ではないが、暑い日差しの中で穴掘りしてると、のどが渇く。





約3時間掘っているが、やっと胸の位置まで掘れた。土が硬くて、なかなか掘れない。