「2人とも大丈夫!?」
伊織が2人の前に立つ。
「へぇ〜。伊織をこっちに入れていたか。相変わらず沙織は保険の仕方がうまいな。おかげで楽しめる!」
棒を、まるで扱いなれた銀狼のように回して構えた。
………………。
…………。
……。
「ちょっと沙織!この作戦、セントリーには漁夫の利じゃない!」
棒の近くにいる遥が言う。
「わかっている!これは私の賭だ。」
「あんたの作戦には従うけど、私は賭にまで従う気はないわよ。」
沙織を睨みつける遥。そんな2人を見て、周りが不安になり始める。
「みんな、今は耐えるよ〜!」
そんな中、彩華が大きな声で言った。そんな彩華を、みんなが目を丸くして見る。特に沙織が驚いていた。
「はぁ!?彩華、あんた聞いてたでしょ!これは作戦じゃなくて、賭なのよ?従えるはず―――」
「だって私。信じてるもん、さおりんのこと。」
にっこりと笑う彩華。
「姉さんが信じるなら、私も信じます!」
「エリーゼも〜!!」
優華とエリーゼも、にっこりと笑いながら言った。
