「そうですか…。てっきり変な物でも食べさせたのかと思いましたよ。」
「直樹、後で話し合う必要があるな。」
笑顔で言う蓮だが、板チョコを握り潰す。
『トップは50メートルを通過した、ブルマで出場の龍堂菫!いつもは凛々しい菫選手、今日はかわいいぞぉ〜!」
トップを走る菫、その後ろにセントリー生徒会チームの薫がいた。
「ここまでは蓮の予想通り。後は確実に勝つために…。」
チラッと後ろの薫を見る。そして襟元から体操服の中に手を入れる。戻した手には大きい2つのパッドがあった。
「悪いが、これも蓮の勝利のためだ。」
パッドを破り、後ろへ投げる。そこから大量のビー玉が出てきて、地面に転がる。
「え?キャッ!?」
ビー玉を踏んで転けてしまう薫。
「補修工事のおかげで、ビー玉が地面に埋もれることはない。麗花に感謝しないとね。」
クスッと笑いながら言う。
「やっぱり卑怯なことしてるじゃないですかぁ〜!!」
「い、いや、違うって。アレだよ、アレ。魔がさしたんだ…。」
引きつった笑いを浮かべながら蓮が言う。
