牛乳と猫スーツ。




「反則でしょ!解説してないで止めなさいよ!」



遥が本部テントへ行って抗議する。








『チッ。沙羅さん、外野がうるさいので止めてくださ〜い。』





「なんで舌打ち!?しかも嫌そうに言うんじゃないわよ!」




暴れる遥だが、他の放送部員達に押さえ込まれて控え場所に帰された。






「まあ止められるのは予想済みだ。それじゃ、次の作戦だ。」





控え場所にいる蓮がパチンと指を鳴らして、誰かに合図した。




……………。



………。



…。







「風が止んだ!みんな、頑張るよ!」




彩華が仲間を鼓舞(こぶ)して、玉入れを再開する。





彩華が投げた玉がカゴに入りかけた時だった、別の色の玉が当たり彩華の玉と共に落ちる。






「誰!?」




彩華は玉が飛んできた方向を見る。そこには次狼がいた。






「悪いな、彩華。」




次狼は他のチームの玉を次々に迎撃する。







「フハハハハハハ!!最初の作戦ですでに高得点を入れた。後は次狼の正確な迎撃でチェックメイトだ。」




いつの間にか控え場所に王座のようなイスを持ってきて座っている蓮が高笑いしている。





「このままじゃ……。」




「俺に任せな、彩華。」




悠斗が指の骨を鳴らしながらニヤリと笑う。