あした

「そんなこと思うの、アンタには一億年早いね。」

「うぐ……」

襟をつかむ那緒の手に力が入る。

「思いたいなら一億年生きてみなよ?」

那緒は私の襟からぱっと手をはなす。
私の体は、へろへろと壁にもたれてしまった。

悔しい。

――なんて言葉は、もう無くなってしまった。

情けない。

――とは、もう思わなくなってしまった。

なぜ?

―――それは、柚のいないこの教室には、希望がないから。私がいる意味が、ないから。



ガラガラッ



戸をあけて、教室に誰かが入ってきた。

「日向♥♥」

さっきまで、『理沙菌』 とか言って自分の手をクラスメイトにベタベタつけて回ってた那緒は、目の色を変えて教室に入ってきた…天宮 日向に向かってハートビームを飛ばしている。