♪プルルルル♪

携帯が鳴る。雅紀だ。

「ただいま~ 今家に着いたよ~」

「おかえり~」

「もうお風呂入った?」

「うん 今出たところ」

「じゃあ俺も入ってくるね。瀬名まだ起きてる?」

「起きてるよ~」

「じゃあ、また風呂から出たら電話するね」

こんな風に雅紀は毎日電話をしてくれた。
家に着いたらすぐに連絡をくれ、寝る準備が出来たらもう一度。

会わない日も、会った後も。
私達は毎日、時には2時間以上話をした。

たわいない会話、それが楽しかった。

学校でのできごと。

家族のこと、その日食べた夕飯のこと。

好きな音楽、映画、食べ物、TV。

友達の恋の話、幼い日の思い出、

初恋の相手・・・。

たくさんお互いの今までとこれからを話した。
そして相手を知り、ますます恋に落ちた。