大学2年生春

入学して程なく付き合い始めた彼が、就職の為に山口へ行くことになり遠距離の付き合いを始めたばかりだった。


離れるまでに8ヶ月ぐらい付き合ってた。
色々あったけど続けていこう、そう思っていた。


大学生活も1年が経って上手く単位を取る方法も分かった頃。
友達と毎晩のように遊びに行くのも楽しかった。


ただ遠距離恋愛はお金がかかる!そんな言い訳をし、学校はほどほどにバイトと遊びに一生懸命な典型的な大学生生活を送っていた。


「はい、じゃあ志望校確認の書類を配ります。来週までにかならず提出してください」


私は1年前まで自分が生徒として通っていた予備校でチューターとして働いていた。

アメリカ留学から帰国後2ヶ月で大検に合格。

その冬には大学受験。
ありえないスケジュールのなか無事に大学に合格し、勧められるまま予備校でのアルバイトを決め働き始めたんだ。


予備校の中でも高校を中退した生徒が通う大検コースでのチューター。だから生徒といっても年齢は16歳ぐらいから25歳くらいまでさまざまだった。

通常の進学コースとは違い少し高校の要素もあって、さまざまな行事なんかも用意されていた。