朝陽からプリペイド携帯が届いて一週経っていた。


連絡はないが、上手くやっているようでまだ警察には捕まっていない。


郵便物を取りにメール室の副社長室のBOXを見ると、何通か封筒やハガキが置かれていた。


取り引きのある会社だったりDMだったり色んな所から届いていた。


その中の一通だけ、宛名が大野美咲と書かれていた。


あの時と同じ見に覚えのない送り主。


秋の机上に郵便物を置くと、私は秘書室の自分の席に座り封を開けた。



美咲へ

電話をする前に伝えておきたい事があったんだ。

まだ僕たちの繋がりを知られる訳にはいかないだろうから、念には念を入れておきたい。

電話では僕が一方的に喋るから返事をする時は爪で携帯を一度叩いてくれる?

本当は声を聞きたいけど、それはまた会える時まで我慢するよ。

今日も愛してるよ。

朝陽



一方的に喋るって事は一方的に決めるって事でしょう?


ちょっと納得はいかないけど、いざというときの為にも私は喋らない方がいいかもしれない。


一般ユーザーだけど万が一通話記録とかを取られてたら怖いし。