愛を餌に罪は育つ

暫くの間沈黙が続き、その間に店内はどんどん賑わい始めていた。


初めてのお客さんよりも常連のお客さんの方が多いみたいだ。


翔太君にちゃんと確かめたくてこうして会う約束を取り付けた。


だけど、だからって何が知りたいのかと訪ねられても正直自分でもよく分からない。


本当の事を知っても、今更私なんかができる事なんてあるんだろうか。



『日記には何て書いてたの?』

「朝陽の様子がおかしかったから翔太君にかまをかけて聞き出したって書いてた。浮気相手の女性が事故で亡くなったとも書いてた――」

『朝陽と約束したんだ。彼女を妊娠させてしまった事は誰にも話さないってね。彼女は事故で亡くなってしまったから、きっと父親が誰かなんてばれないだろうからって――それなのに俺はまんまと美咲ちゃんの思惑通りベラベラと喋っちゃったんだ』



ベラベラと話させてしまうほど私は口が上手かったんだろうか。


それとも全て知っていると思わせる事ができるほど、他に情報を掴んでいたんだろうか。