愛を餌に罪は育つ

食事を済ませ部屋にたどり着いた頃には、立っているのも怠いくらい足に力が入らなくなっていた。


お風呂で今日の夜の事をあんなに悩んだのに今はこの有り様。


馬鹿みたい。


こんだけ酔っ払ってるんじゃよくてお風呂に入って寝るだけ。


それにいつもよりぐっすり眠れる。


眠るまでと目覚めは最低な気分だろうけど。



『水を飲んだ方がいい』

「平気」



私は差し出された水の入ったグラスを払いのけた。


なんて可愛くない女なんだろう。


呆れられたかもしれない。


嫌われたかもしれない。


そう思うと一緒の空間に居る事が辛くて、私は立ち上がって部屋のお風呂へ向かった。



『美咲』

「ごめん、お風呂に入って酔い冷ましてくる」



秋の顔が見れなかった。


お風呂場へ向かう途中、後ろから秋のため息が微かに聞こえた様な気がした。


私は逃げる様にお風呂場へ駆け込み、急いでドアを閉めた。