会議室のナイショの関係

タクシーは一軒のレストランの前で止まり、私達はタクシーから降りる。


「えっ、ここって……」


それは、よく雑誌に載っている人気のフランス料理のお店だった。

このお店は“予約するのに何ヶ月も待つ”って聞いた事もある。


「紗和、入るよ」


ボーっとお店を見ていた私の手を取り、まーくんはそのレストランに入って行く。


「予約した神藤です」


入口にいたウエイターさんにそう言うと


「どうぞ」


と、席に案内してくれる。


えっ?予約?

なかなか予約の出来ないお店なのに?


私は驚きながら、ウエイターさんとまーくんの後について行く。


モダンで落ち着いた雰囲気の店内。

人気店なだけあって、店内はお客さんでいっぱいだった。


そして、テーブル席を通り過ぎ、私達はそのまま店の奥にある個室へ案内される。


「ごゆっくりどうぞ」


そう言って、ウエイターさんは下がって行く。