会議室のナイショの関係

給湯室に入ると、香澄がちょうど湯飲みを洗い終えた所だった。


「遅くなってごめんね」

「ううん、いいよ。で、どうだったの?今日の事、言われた?」


香澄はそう言いながら、ニヤニヤしている。


「うん。今日、一緒にご飯行けるって」


私は嬉しさのあまり、顔がにやけてしまう。


「よかったじゃん!で、今日、紗和の誕生日だって事、知っていたの?」

「うん。知っていたみたい」


私が頷くと


「やっぱりー!彼女の誕生日だもんね!そりゃ知っているよねー」


香澄は自分の事のように嬉しそうにしていた。





無事、残業する事なく仕事を終えた私は、まーくんの仕事が終わるのを会社の近くのコーヒーショップで待つ。

同じく定時に仕事を終わらせた香澄と一緒に。

「今日は予定がないから」とまーくんの仕事が終わるまで話し相手になってくれた。

コーヒーを飲みながら香澄と話していると、スマホが鳴る。

ディスプレイには“まーくん”の表示が。


「あっ。ちょっと、ごめん」


話途中だったから、香澄に謝り電話に出る。