会議室のナイショの関係

「紗和さんに家事をやって貰いたいから、一緒に暮らしたいと言っているわけじゃありません。ただ、僕が紗和さんと一緒に居たいだけなんです」


まーくんの真剣な言葉に、私のドキドキは止まらない。


「私もまーくんと一緒に居たい。だから、料理だって、掃除だって、頑張るよ?」


私はまーくんの方を見る。

まーくんは私の視線に気付いて、私に優しく微笑む。

お母さんは、というと


「こんな事なら、無理矢理にでも家の事、手伝わせておけばよかったわ」


なんて、ぶつぶつ言っていた。


「お義父さん」


まーくんがお父さんの方に視線を戻す。


「あの……」

「真人くん」


まーくんの言葉を遮るように、お父さんは話し出す。


「君の事は、息子同然に可愛がっていたが、まだ君の父親ではない」


口を開いたかと思うと、厳しい表情のままそんな事を言い出す。


お父さん、反対なのかな……


お父さんの態度に私は落ち込む。