まーくんとお付き合いを始めて、数日が経ち――…


今日は日曜日。

基本的に会社は土日が休みなのだけど、社長であるまーくんは土日の休みなんて関係なく働いている。

だけど、今日は1日休みを取ってくれた。

そして、今、まーくんの暮らす部屋でゆっくりと過ごしている。


「何処か遠くまで行けば、誰にも会わないって。だから、出掛けよう」


まーくんはそう言ってくれるけど。


私達の関係は内緒。

外でデートをして会社の誰かに会ってしまい、私達の関係がバレてしまったら……


「ううん。まーくんの部屋でゆっくりしよう」


バレるのが怖い私は、そう答える。


“会社の人にバレちゃいけない”

そう思っているのが、まーくんと外でデートするのに躊躇う一番の理由。

それに、私は車の免許を持っていない。

例え、車で遠出をしても、まーくんに運転をしてもらわなくちゃいけない。

まーくんは忙しく、ただでさえ休むヒマがない。

それなのに、車で遠出をしたら、きっとまーくんを余計に疲れさせてしまうんじゃないかって。

だから、私は「部屋でゆっくりしたい」と言った。

そりゃ、まーくんと堂々とデートをしてみたいと思うけど、まーくんと一緒に居られるのなら場所なんて関係ないとも思う。

だって、一緒に居られるだけで、嬉しいから。

それも私の本当の気持ち。