会議室のナイショの関係

デザートも食べ終え、ゆっくりしていると


「紗和」

「何?」

「はい、誕生日プレゼント」


まーくんは小さな紙袋を私の前に置く。


「ありがとう!開けてもいい?」

「あぁ」


私は紙袋の中に入っている小さな箱を取り出す。

箱を開けると


「あっ……」


中には薄いブルーの石が真ん中に付いている、シンプルな指輪が。


「これ……」

「真ん中の石は“アクアマリン”だよ。紗和の誕生石」

「ありがとう!」


忙しいのに、誕生石を調べて私の為に選んでくれた事が嬉しかった。


「付けていい?」

「あぁ。貸して?」


指輪の入った箱を渡すと、まーくんは私の右手を取り、薬指に指輪をはめる。

そして、私の左手にそっと触れ


「こっちは、今度な」


そう言いながら、まーくんは優しく微笑む。


“今度”……

クリスマスの時も言ってくれたけど、この先も一緒に居られる約束みたいで私は嬉しかった。


「うん!]


私は笑顔でまーくんを見つめ返す。