本当の幸せ








私は立ち上がって
慎司の方に歩き出す。





が、野坂に腕を掴まれた。





『行っちゃダメだ!

何されるか……。』






『大丈夫。

ちゃんと話さなきゃ。』





それでも野坂は
腕を離そうとしない。
そして神田まで、


『大人しくしとけ。
まじ殺されるぞ。』








『あぁ、胸くそ悪いな。

桜に俺以外の男が
触れてるなんて…』