慎司が帰っていき
私はその場に座り込んだ。






いま私の目の前には、
痛そうにキレた口角を
抑えている野坂と
痛そうにお腹を
さすっている神田。









『…………ごめん、なさい。』





怪我をさせてしまった。

こんな何の関わりも
ない人たちに。





『なんで、お前が
謝んだよ。』



『そーそー。
青木さんが謝る事じゃない。

ってか…………
今の彼氏?』





野坂に聞かれ
小さく頷いた。