『お前もたまには 女に興味持てよ~。』 『うるせーな。』 『そんなんだから 俺とホモ疑惑出んだぞ。』 『…………。』 『こっちもいい迷惑 だっつーの。』 『女に興味ねぇけど 男にはもっと興味ねぇよ。』 『このひねくれ坊主が。』 結城といつものごとく 言い合いをしていると… 『あっ、きたっ。』 渉が扉の方を指差して 俺らは一斉にそっちを向いた。 正確にはクラス全体が そっちを向いていた。 いや、その“人”を見ていた。