『なんだよ彼氏って、
おかしいだろソレ。』



結城が言うと彼女は
また切なそうに笑った。



『このことは誰にも
言わないで。
昨日見たことも忘れて。

話はそれだけだから。』



“見苦しいもの見せて
ごめんなさい”



そう言って彼女は
もと来た道を戻っていった。








『………忘れられる?』



『………無理だろ。』




『だよね。』