チャイムがなったが 彼女は気にすることなく 歩き続ける。 そしてたどり着いた場所は 中庭だった。 『あの、』 そしてすぐ彼女は口を開く。 『昨日見た、よね?』 『え、あ……うん。』 見たとはきっと 傷のことだろう。 彼女は気まずそうに うつむいた。 『お前あれ殴られたの?』 『ちょっ!』 結城君!そんなストレートに 聞いちゃダメでしょ! もっとオブラートに 包めよこの鬼畜が。