『…し、ん……じっ!』



苦しさから逃れようと
自分の首に回っている
慎司の両手を掴み、もがいた。









『桜、俺だけの桜。
誰にも渡さない。
俺だけの桜。』






狂ってる。










目の前にある
慎司の顔が霞んだ。







もう、ダメ…。




そう思い意識を
手放そうとした時だった。