「どうしてそんなこと聞くの?」 今さらこんなことを質問する郁人の意図が掴めなかった。 テーブルの上に置かれたキャンドルをじっと見つめる私に、大きく一度息を吐いた郁人は覚悟を決めたように切り出した。 「奈緒……ごめんな」 「……えっ?何が?」