彼と彼女と彼の事情



病院の玄関を出ると、外は清々しい青空が広がっていた。 


鳥も、花も、木も、みんな郁人の退院を喜んでいるかのようだった。 


「ふぁ〜、やっぱり外の空気はうめぇなぁ!生き返った気がするよ!」


隣にいる私まで、なんだか嬉しくて、思わずクスッと笑ってしまった。 


「ホント今までありがとうな!仕事もあるのにさ、毎日、病院に来るのだって大変だっただろう?奈緒にはマジで感謝してるよ」


優しく微笑む郁人に、「ううん」と首を横に振った。