そして、画面が切り替わり、『今日のPick Up』コーナーで、女性アナウンサーが朝刊の注目記事を伝えた。


『増える弁護士・地方に活路』という、弁護士の〈Iターン〉の状況だ。



「弁護士過疎」と呼ばれる地域に地元出身でない弁護士が〈Iターン〉でやってくるケースを紹介していた。 


全国にある裁判所支部の管内全203地域のうち、弁護士がいないか、いても一人だけという地域が60地域以上ある。


弁護士が0〜1人の地域は「ゼロワン地域」と呼ばれ、不便な司法の象徴だった。


背景には、都会に弁護士が集中しすぎて、就職難や過当競争になっている現状が挙げられる。 


というのも、司法制度改革の一環として、かつて500人前後だった司法試験合格者が、昨年は約2100人にまで増えたからだ。


弁護士全体の数が、10年前の1.5倍と言われている。 


その約6割が、東京と大阪に一極集中しているのだ。