バスタオルを身に纏い、濡れた髪の毛をタオルでパンパンと叩きながら湯気で曇ったバスルームを出た。 

こんなときは、ビールでも飲んでスカッとしたいところ。 


冷蔵庫のドアに手を伸ばすも……


残念。ビールは一本もなかった。 


仕方なく、手前にあったペットボトルのお茶で我慢することにした。 


二人掛けのソファーに座り、静かな部屋をぐるりと見渡すと――