私は強盗さんの背中に、トンと耳を付けた。



トク トク トク…



強盗さんの心臓の音が聞こえてくる。


さっき強盗さんの方が外側で私が中に包まれてた時も、私の心臓の音とか聞こえちゃったのかな。


いや、私の方が背が低いんだから位置的に無理か。


今は私が長身の強盗さんの背中にいるから耳の位置が丁度背中に来るんだもんね。




「……………」



…おっきい背中。

こうして強盗さんの背中にもたれていると、なんか私の方が落ち着いちゃう…。







…途端、もたれていた強盗さんの背中がどんどん前に倒れ、やがて強盗さんは身体を床につけて倒れた。



「ご 強盗さん?」



私がもたれたのが重かったかな。

それとも…



「…なぁんかだりぃし、このまま寝る…」



「あ…うん…」



寝る時間には全然早いんだけど、私も強盗さんの背中にくっついたまま横になっていた。



それは、夜が更けて日が変わるまでそうしていた…。